傷つけないために!産後ママに寄り添うマミーブレイン共存術

こんにちは、かかです。
双子の妹(まま)の育児サポートをする中で、気ままなおひとり様生活では気づけなかった“新しい世界”を日々発見中です。
前回の記事では、”ただのおしゃべり”が産後ママの支えになった体験を紹介しました。

でも、
- 「本当にただ話すだけでいいの?」
- 「知らないうちに地雷を踏んだら怖い…」
- 「無神経だと思われたくないし…」
とやっぱり不安に思った人もいるかもしれません。
“触らぬ神に祟りなし”ではなく、”繋がることで救われるママもいる”ということを知ってほしくて、まず前回の記事を書きました。
とはいえ、皆さんが不安に思うように、何も知らずに関わるとママを無意識に傷つけてしまうこともあるのが現実です。
だったら…
産後のママたちがどんな変化を抱えているのか、ちょっとだけ知ってみませんか?
何も完璧に網羅する必要はなくて、大事なのは「知ろうとする姿勢」と「寄り添おうとする姿勢」です。
今回はまず、産後にママが失う脳の力について、一緒に見ていきましょう。
今回のテーマはずばり!!
マミーブレインという言葉を知っていますか?
産後ぼけとも言われるそうで、産後のママは物忘れが激しくなったり、同時並行での作業が難しくなったりするんです。
妹のままにもマミーブレインの症状がありました。
そんな彼女に対して、ぱぱが放った一言は ままを傷つけてしまいました。
ままからこっそり教えてもらった本音を交えながら、産後ママたちを傷つけないためのヒントをご紹介します(^^)
もちろん、ままには記事化のOKももらっていますのでご安心を◎
しっかり者だったのに!?産後のままに感じた違和感

かか〜、来週遊ぶ時どこ行く?

え?ぱぱがその週に出張になってワンオペ続きだから、週末は家でゆっくりにしようって話じゃなかった?
ほら、LINEにも残ってる

あ、そうだった…
しっかり者の ままにしては珍しいミス。
最初は、「お疲れなんだろうな〜」なんて楽観的に思っていました。
でも、別の日。
ままの家の最寄り駅で待ち合わをして、合流した時のことです。
ままが押していたベビーカーを見て、私はあることに気が付きました。

あれ?
いつものおいちゃん用の荷物を入れているかばん、今日は持ってないんだね

え?ベビーカーにつけてるよ…あれ?
ままがベビーカーを見つめながら青ざめていました。
いつもハンドルにつけていたかばんが、ない。

家に忘れてきたのかな…
落として気付かなかったのかも…
すぐに私たちは二手に分かれました。
ままは家までの最短ルートをダッシュ、
私は ままが来たベビーカールートで道を引き返してかばんを探しました。
「家にはない」
ままから先に連絡が入り、本格的に落とした可能性が高くなりました。

あんな目に付く大きさのもの、落として気付かないなんてことある?
と疑心暗鬼になりながら、私はままが通った道を辿りました。
すると…
目の前に見慣れたかばんが!!!!!!
優しい誰かが縁石に置いてくれていました。
ありがたい…
私は以前の ままでは考えられない“うっかり”が、明らかに増えてきたことをこの時感じました。
違和感の正体はマミーブレイン
ままに対して違和感を持ちつつも、「それだけ育児に疲れてるんだろう」くらいに留めていました。
そんなある日、ままの家に遊びに行った際のままとぱぱの会話で、その正体を知りました。
また何かうっかりミスをしてしまった ままに対して、ぱぱが軽く笑いながら言ったんです。

出た〜、マミーブレイン(笑)
冗談っぽく、ぱぱは口にしていましたが、ままの表情が曇ったのを見逃せませんでした。
私はその場はさらっと流して、ぱぱが席を外した時に聞きました。

ねぇ、マミーブレインって何?
すると、ままは少しだけ笑って、でもどこか悲しそうな声で教えてくれました。

原因は諸説あるんだけどね。
産後は、ホルモンの変化や睡眠不足から、女性は脳の働きが鈍ることがあるの。
名前もついてて、“マミーブレイン”って呼ばれるんだよ。
最近の自分、ほんと情けないくらいミスが多くて…
なんか、自分が自分じゃないみたいで落ち込む。
単なる疲れからくる「ぼんやり」や「うっかり」じゃなかったんです。
脳の働きが一時的に鈍くなる…
つまり、出産で、”脳力の一部を一時的に失っている”のです。
ぱぱのやらかしポイント:茶化した言葉は地雷
ぱぱは、深刻に受け止めさせたくなくて、敢えて軽く流そうとしたのかもしれません。
でも、問題だったのは“バカにしたように聞こえてしまった”こと…
ぱぱが放った言葉には、真剣に悩むままを茶化すようなニュアンスがあったんです。
マミーブレインは、誰でもない まま本人が一番その変化を感じてショックを受けていました。
特に、元々しっかり者だったのもあって、ままはかなりのギャップを感じたでしょう。

ありえないミスばかりして「自分がバカになった」と悲しかった
それではどうするべきか?
まずは、人と接する時の鉄則に立ち返りましょう。
”相手がどう思っているのか”一度自分事に置き換えて、接し方を考えてみるんです。
自分が悩んでいることを茶化すような言葉は、出てきますか?
産後のママたちに起こることを知識として知るだけでなく、その先を考えたアクションをしたいですよね。
次は、自分の変化に苦しむ ままの気持ちを考え、私が実践したサポートをご紹介します。

気持ちを考えたアクションじゃないと、知識を知っていることは、逆にたちが悪く感じる時があるから注意してほしな!
ぱぱに対しては、マミーブレインの存在を知っているのに、
「なんで出産で犠牲を払った私をバカにするような言葉が出るの?」
って正直ムカッとしたのを今でも覚えてる
かか流!マミーブレインとの“共存サポート”
私がした寄り添い方は、大きく分けると2つです。
- ミスを起きにくくする予防
- ミスが起きた時の“責めないフォロー”
順に紹介しますね。

ミスを未然に防ぐ対策は普通に助かったし、ミスしたとしても笑い飛ばせるようにフォローしてくれたから、自然と気持ちに余裕が生まれたよ
【ミスを起きにくくする予防】自分主体で情報を見える化する
マミーブレインを完全に防ぐことはできません。
それでも、うっかりミスを起こしにくくする環境に整えることができるものもありました。
だから私は、予防線を張って”ミスして傷つく”を減らすことに、ままと一緒に取り組みました。
端的にやったことを言うと、とにかく情報の“見える化”です
忘れちゃう前提で”後から振り返られる”ように、情報を共有ツールで見える化していきました。
後から活用するような情報は、口頭で終わらさず、履歴を残すように心がけるんです。
- 定期的に確認する
- 不安になったら履歴を確認する
そうするだけでも、忘れてしまってミスすることを予防してくれます。
後から見返せるので「覚えなきゃ」と脳に負荷をかけなくても良いですしね♪
私達が使っていたのは、下記の共有ツールです。
- LINE
- TimeTree(予定共有アプリ)
- GoogleKeep(メモアプリ)
例えば、旅行の計画であれば、こんな感じに使い分けしていました。
①計画初期段階のやり取りは口頭でしたものも含め、LINEのトークに
②スケジュールや詳細が固まれば、TimeTreeに
③旅行準備のToDoリストは、GoogleKeepに
TimeTreeとGoogleKeepは聞き慣れない人もいると思いますが、実際ままと使ってみて、とても子育て世帯には助かるアプリだと思いました。
詳しくはまた別記事にできたらいいなと思っています。

可能な限り、自分が見える化する作業を請負ったのもポイントかな。
作業自体忘れちゃうかもしれないし、子育てを頑張っている ままに追加の負荷をかけるのはナンセンスだと思ったから。

うん。おかげさまで作業負荷をあまり増やさず対策できたよ!
TimeTreeは、ぱぱも使ってくれて「そこ出張って言ったじゃん」って言われなくなったのもありがたい(笑)
【ミスが起きた時の“責めないフォロー”】ままの気持ちを考えて
予防してても、やっぱりミスしちゃうことはあります。
次はミスが起きた時の言葉がけと、ミスが起きることを想定した対応についてご紹介します。
◆ミスの指摘は優しく、フラットに
ままがミスをした時、指摘しないという選択肢もありました。
ここは、相手の性格次第だとは思いますが、私は敢えて ままのミスは指摘しました。
ままの場合は、指摘せずにミスが発覚した方が
「迷惑かけたはずなのに…知らないフリをされて気を使われた」
と、かえって罪悪感や虚しさが増すと思ったんです。
そう思った私は、こんな言葉を使いながら優しく、フラットに指摘していました。
- ミス全般に使っていた言葉
→「おーい!間違ってるぞ〜」 - 更にやり取りが履歴で残っている場合は
→「その件に関しては、このLINEをご覧あれ(リプライ付き)」 - ままが忘れ物をした時
→「忘れ物発見しました!かかの手柄です!褒めて♡」
◆ままの「ごめん」には、責めないニュアンスの言葉で笑い飛ばす
「うわ…ごめん」
だいたいミスを指摘をすると、こんな返事がままから出ます。
その時は、私もぱぱのスタンスと一緒で深刻にままが考えないように返しました。
ただ、ぱぱの失敗を踏まえてちょっと私なりに工夫をしました。

”まみぶ”が悪さしたねぇ〜
(“まみぶ”=私が勝手に名付けたマミーブレインの愛称)

またやられた〜
困ちゃいますわ、ほんとに
ままは、笑いながら返してくれました。
- 付き合っていくしかない症状に対して、愛称で呼んで親しみを込めることで、敵ではなく共存相手として扱う
- あくまで、その共存相手が悪さしたと言うことで、まま自体を責めない
◆もしもの時を想定して”自分が”備える
ちょっと違った角度のフォローとしては、ままがミスをした時に自分がフォローできるものは準備しました。
例えば、よく使う携帯品は自分も持つことです。
私は、外出時にないと困る「おいちゃんセット」(おむつ・おしりふき・除菌シートなど)を、私のバッグにも小分けにして忍ばせました。
そして、ままが忘れてピンチなときに「あるよ〜」とさりげなく出すんです♪

助かった〜!
かか、やるじゃん!
と ままは笑ってくれます。
ミスに対して変な自己否定に陥ることもありませんし、そのミスをリカバリーしようと焦る必要もありません。
これは、ただの“物理的な備え”じゃなくて、“心理的な余裕の備え”でもあったと思います。
忘れても、誰かがそっとフォローしてくれる安心感。
それがあるだけで、「またやっちゃった…」という気持ちが軽くなる気がしませんか?
これは、マミーブレインに限らず、育児中のママが抱えがちな「ちゃんとしなきゃ」のプレッシャーを少し和らげるサポートにもなるんじゃないかなと思っています。
まとめ:見えない変化に、想像力で寄り添おう
以上、産後のママが失う“脳力”を知って、優しく寄り添える人になろうのご紹介でした。
ママたちは、好きで“うっかり”になったわけではありません。
「バカになった」と自分を責める人もいれば、
「ちゃんとしてよ」とパートナーに叱られてしまう人もいるかもしれません。
でも、それは新しい命を迎えるために身を削った“証”でもあるんです。
マミーブレインを知っている私たちにできることがあります。
- うっかりに気づいても、バカにしない
- 一緒に笑いながら、対策を考える
- 少しでも楽になるように、寄り添ってみる
知識として知るだけじゃなくて、その先の「行動」や「気遣い」まで、ぜひ考えてみてください。
私は、産後のママたちに起こることを、ままを通して知り考え方が変わりました。
「自分で子どもを持つ選択をしたんだから、大変なのは覚悟の上でしょ」
以前の私は、漠然と彼女たちの苦しみを”大変”という言葉で片付けて、突き放した考えを正直持っていました。
でも、どんなことが起きているのかを知った今、見えるものが増えて考え方が変わりました。
- 「こんなに失ったものが多い中で、それと葛藤しながら子育てしているママさんたち…すごい!」
- 「少しでも産後ママには優しい気持ちを持って接したい」
私も含め、現在子どもを持たない選択をする人が増えました。
つまり、「知る機会」がない人が多くなり、ママたちが産後に失って辛く感じているものを知らない人が増えています。
以前の私のように思っている人も多いと思います。
だから、私は今後も”出産でママが失ったもの”を少しずつ取り上げることで、ママたちの現状を知ってもらい、1人でも多くの人が優しくなれるきっかけになれば嬉しいなと思っています(^^)
子育ての当事者ではない私の目線から、綴った体験が誰かの役に立ちますように…♡